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超ショート作品 1.

 

アイドルはしょうな

 


 今時の男子高校生達が、巷で何を話題にしているかというと、

①、アニメ
②、ゲーム・パソコン
③、音楽・アイドル
④、進路・受験
⑤、恋愛

とまあ、ラインナップの順番はさて置き、このあたり。
 何? おとなだってそうだってか? いや~それを言われると トホホなんですけども。

今日の主人公は高校生。それも男子高校生にさせて下さいな。

 とりあえず彼らの場合、勉強の話は、その都度授業の合間や塾でする程度らしいが、この間、山手線の中で面白い会話を耳にした。

「シキブなんてだッせーよなァ。皆んな作り話だぜ、どうせ~」
「そうだよナ。じょーだんじゃねえよ家系図なんか作りやがって。来週までに全部暗記しろってよ」
「シキブはおばハンだよな、ただの」
「ショウナは頭いいよ」
「そうそう、天ちゃんの前でマジ、ウケてるしさァ」
「あいつのギャグ冴えてるよ。おれ好きだなァー、ショウナちゃん!」
「オレもだんぜんショウナちゃん好きッ!」

 ムムム……、そう来たか。
さすが、高校生らしい辛辣な文学評論に拍手! かく言う私も勿論ショウナファンであります。
いやいや、この会話に全然ノッテケなくても心配は無用。なにも流行の話題ではないのだ。

 そう、実にシキブは紫式部、家系図とは源氏物語の家系図。ショウナとは清少納言。天チャンは帝。いけてるギャグとは、たぶん徒然草の中の一節だろう。
 はてさて、清少納言様、貴女、若い男性に今でもモテモテですよー。

  平成も春はあけぼの少納ファン

……ですか。

            ( End )



今時の高校生、なんとも派手な出で立ちで

世のおじさん・おばさん達の反感を買っているようだが、

どっこい彼らは、明治以来のやさしさを兼ね備えた日本人だと思うのであります。

文化が爛熟傾向にあり、しかも景気が悪い……

つまりあのせつない大正ロマンの時代に似ているかもね。

一見だらしなく見えて、かなり繊細な感受性をむき出しにしている少年少女諸君!

モーレツ社員だったお父さん達より、日本人的なセンス有りかもヨン☆


オバサンは密かに期待しちゃいます。

   りかこ


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